「配当だけで飯は食えるのか」一度は計算する配当ロマン
誰しも一度は夢見る「配当だけで生きる」人生。
いくつかのリスクも含めて現実的に考察してみましょう。
飯を食う=年収500万円に設定
最新のデータでは、日本の男性の平均年収は511万円です。
平均年齢も50歳に近い世界一のおじ様帝国なわけですが。
「俺は200万円でも生活できるぜ」という方も多いでしょうが、今回は独り身は考えません。
「一人生き延びる」ラインではなく、奥さんと子供も養えるラインを目指します。
トヨタ(6000円、2016/8/13現在)の配当利回りが2.5%
投資の腕に自信のある方々はよく配当を小馬鹿にしますが、本日は他の選択肢を省いたシミュレーションです。
この記事を書いている時点で、トヨタの株がちょうど6000円、配当利回り(予想)が2.5%です。
年間配当500万円のためにはトヨタ株2億円が必要
計算上、一先ず2億円あれば配当だけで飯が食えそうです。
それでも手取りは400万円を切る
次に、様々なリスクや注意点を考えます。
先ず、配当にも売却利益と同じく2割以上の税金がかかります。サラリーマンと同じく、500万円稼いでも手取りは400万円を切ります。
トヨタの社長が一番税金を払っていなかった
余談ですが、少し前まではこの配当にかかる税金は1割でした。
有名な話ですが、我々名も無きサラリーマンの税金負担率より、トヨタの社長たち(つまり豊田家)の税負担の方が少なかったのです。。
減配、無配、倒産リスク
なぜトヨタを例に出したかと言えば、現在の日本で最も倒産する可能性の低い企業だからです。
それでも減配はもちろん、無配や倒産のリスクも当然あります。
一世代前は「鉄は国家なり」
経済の話は親ブログに譲りますが、今でこそ「天下のトヨタ」ですが、ひと昔前は車ではなく鉄が天下でした。
山一証券らの例を出すまでもなく、「永遠の天下」などどこにもありません。
東電リスク
また、このトヨタ配当戦略を地で行った人々はたくさんいます。
彼らの多くが人生のパートナーに選んだ銘柄が東京電力でした。
天下無敵の安定株であった東電が、ご存じこの状況です。
夫の価値は2億円?
2億円の資産をこれだけのリスクに晒しながら、年の手取りは400万以下です。
そう考えると、うだつの上がらないおじ様がいたとしても、金融資産ならば2億円の価値があるとも捉えられるのでしょうか。
さすがにその論理に納得できなくても、年に500万円を20年間稼ぐ予定ならば、1億円の将来価値があります。
それに保険や年金を加えれば……、いや、今日はこのへんにしておきましょう。
証券会社は断固反対
このブログを読み込んでいる方は答えられますよね。
彼らは手数料で飯を食うわけですから、完全放置をあの手この手で崩そうとしてきます。
ロマンはロマンのままで
この話、いくらでも深堀はできます。複利、不動産も絡めたポートフォリオ、ドル・コスト平均法などなど。
確定拠出年金しかお勧めできないそこらのファイナンシャルプランナーよりよほど語れますので、ご興味がありましたらご連絡下さいませ。
配当ロマン。
サラリーマンならその気持ち身に染みて分かりますが、人生戦略の賢さで言えば45点ぐらいだと思います。
2億円貯める間に人生そのものを食い切らないようにご注意下さい。
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著者:ひさなお
TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。
第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。
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TOEIC満点小説家の本棚
5武将と巡る戦国50年
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